専門医による歯周病治療

治療方針

歯周病治療は歯と歯肉をよくするためにお口全体を詳しく検査して治療計画を立て、患者様と相談しながら進めていきます。

 初診では問診と検査を行い歯周病の進行度を調べます。2回目に来院された時にお口の中の写真やレントゲン所見、歯周組織検査の結果をもとに歯周病の進行度や治療についてご説明いたします。治療計画にはむし歯や根管治療、被せものや入れ歯をお作りする治療なども含まれますが、歯を支える役目の歯肉の状態を安定させながら行うことが大切と考えています。治療は計画的に進めていきますが、痛みや腫れがある患者様には初診に限らず原因の歯や歯肉の応急処置を優先して行っています。

 

健康な歯肉

健康な歯肉はうすいピンク色で歯と歯の間の歯肉はきれいな三角形をしています

 健康な歯と歯肉を維持するためにはお口の状態にあった歯磨き(プラークコントロール)や食生活などの生活習慣に気をつけることが大切です。当院ではプラークコントロールをご自身で行っていただく治療と考えており、担当医や歯科衛生士が患者様に合った歯ブラシのあて方や動かし方を考え丁寧にご指導しています。また、腫れや痛みがなくても定期的に専門医を受診され、歯肉の状態やむし歯のチェック、歯石除去などの処置を受けていただくことをお勧めしています。むし歯や歯周病は初期症状がほとんどなく、自然治癒することもありません。しかし早めに受診することで治療期間や回数を減らすことが出来ます。目標は80歳で20本以上の健康な歯があり美味しく食事を楽しみ元気な毎日を過ごせることです。歯周病治療はなるべく歯を抜かずに長くご自身の歯を残すための治療です。院長と副院長は全国にまだ1%しかいない歯周病専門医を取得しています。安心してご相談ください。

正しい歯磨きの方法については「健康な歯肉」の写真をクリックしてサンスター(株)のサイトをご参照ください☝ https://jp.sunstar.com/inquiry/usage-brushing/

 

 

歯周病の歯肉

歯周病にかかってしまうと歯肉は赤く腫れ、歯と歯の間の歯肉が盛り上がってきたり、すき間が広くなります。歯がグラグラ動いたり、口臭が気になることもあります

 歯周病は慢性感染症であり原因はプラーク(歯垢)中の歯周病原因菌です。この歯周病原因菌の種類や量と免疫力のバランスが崩れると自覚症状のないまま進行していくのが成人型の歯周病です。糖尿病などの生活習慣病との関連も近年明らかになってきました。また、急速進行性の歯周病が10代後半に発症することもあります。治療期間や内容は進行度により異なりますが、重症の歯周病では歯周外科処置や歯周組織再生療法を行うこともあり、その場合は歯肉の状態が安定するまで2年くらいかかります。歯周病は高血圧や糖尿病と同様に慢性の生活習慣病であり、初期症状がないまま進行していくsilent diseaseと言われ、痛みが出たときには進行していることがほとんどです。そのため治療により歯肉が改善してくるまで時間がかかります。そして一連の歯周病治療が終了した後は定期的なチェックが必要です。当院はかかりつけ歯科医機能強化型診療所だけに認められた歯周病安定期治療を行っています。具体的には再発予防のためのPMTC(歯周ポケットの薬液洗浄を含むプロフェッショナルクリーニング)や初期むし歯にフッ素塗布を行っています。歯周病は再発しやすい病気です。専門医や熟練した歯科衛生士による適切な安定期治療を継続して受けていただくことをお勧めしています。